塗料・塗膜形成技術

あわ

塗装トラブルと対策
【あわ】  
英語名:bubble,bubbling

欠陥用語 あわ
英語名 bubble, bubbling
類語 気泡、バブル、バブリング、発泡
発生工程 塗装、乾燥・硬化
現象 塗膜内部にできた「あわ」
(ウェット塗膜面上に気泡で残ったり、乾燥塗膜では気泡の痕跡が残ったものもいう)
塗装トラブルと対策【あわ】  英語名:bubble,bubbling
発生原因 A:被塗物状態
・表面に水が付着している(木工品の場合は水分が多すぎるか、目止めが不十分な場合に発生する)。
・被塗物の温度が高すぎる。
・被塗物の表面に巣がある。
C:塗料
・塗料の中の「あわ」が抜けていない。
・二液型塗料で混合後の熟成時間が不足している。
・希釈溶剤の中で低沸点溶剤が多すぎる。(塗膜表面が先に乾き、内部の溶剤が蒸発するときに穴があく)
D:塗装機
・エアスプレーの場合:霧化空気圧力が高すぎる。
・エアレスの場合:塗料の微粒化が不良である。
E:塗装条件
・一回の塗装で厚塗りしすぎている。
F:塗装設備
・吹付け空気中に水分が含まれている。
・塗料圧送経路中に空気が混ざっている。
G:乾燥・硬化条件
・強制乾燥時、被塗物を急激に加熱した。(特に、鋳物を粉体塗装する場合の焼付時に発生し易い)
・セッティング時間が短すぎる。
対策方法 ・水を完全に取り除く(木工品の場合、5~10%の合水率がよい。目止めを全面にしっかり行うこと)。
・室温まで下げてから塗装する。
・下塗りをしっかり行い、目をつぶす。
・希釈溶剤をより多くして粘度を下げる。
・攪拌後、しばらく放置してから使用する。
・仕様通りの熟成時間後使用する。
・高沸点溶剤を多くした希釈溶剤で再度希釈する。
・霧化空気圧カを下げる。(標準空気庄カ:0.3MPa)
・ノズルチップを小さいサイズに換えて塗料圧カを上げる、塗料粘度を下げる、他の塗装方法にする、など塗装条件を換える。
・2~3回にわけて重ね塗りを行う。
・経路にドライヤまたはドレン抜きを設ける。
・塗料を循環して塗料容器で空気を抜く。
・徐々に乾燥温度を上昇させる。(例:コンペヤスピードを下げる)
・鋳物を粉体塗装する場合、被塗物を予熱(焼付温度十10~20℃したのち、塗装する。)
・規定のセッティング時間を取る。
確認方法及び使用機器 目視
対策商品 粘度計 E型粘度計
攪拌機 かくはん棒
表面温度計 放射温度計
炉内温度計 イージートラック、XL
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